スター・ウォーズ映画

スターウォーズ映画一覧

スター・ウォーズ映画の一覧です。シリーズの全作品を初代から最新作まで順番に並べています。公開年や評価、動画配信のリスト付きです。 「初代(オリジナル)3部作」「起源編(プリクエル)3部作」「続編(シークエル)3部作」の9本(エピソード1~9)。さらに、番外編(スピンオフ)となる「アンソロジー・シリーズ」の2本です。 動画は、Amazon(アマゾン)、ディズニーデラックス(ディズニープラス)などで配信されています。 スターウォーズはSF映画の金字塔であり、デジタル映画の原点です。 1977年の誕生以来、映画史を塗り替え続けてきました。


作品名と日本公開年と動画配信 エピソード番号・時系列 内容・解説
スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け

(2019年12月20日)

予告編→


【監督】JJエイブラムズ
【ロッテン・トマトの得点】56%(2019年12月24日時点)
【シネマスコア(観客の評価)】B+
【英語の題名】Star Wars: The Rise of Skywalker
【長さ】2時間21分

初代「スター・ウォーズ」から42年。 9部作のシリーズがついに完結する。 女性戦士レイ(デイジー・リドリー)を主人公とする「続編3部作」の最終章でもある。

「スカイウォーカー・サーガ」という名前でくくられた9部作。 スカイウォーカー一族にまつわる物語は、 初代の悪役「ダース・ベイダー」ことアナキンから、息子のルーク、娘のレイア姫、孫のカイロ・レンへとつながってきた。

最終章となる本作では、 祖父ダース・ベイダーを崇拝し、暗黒勢力(帝国軍)のリーダーとなったカイロ・レン(アダム・ドライバー)が、 銀河の征服を完遂(かんすい)すべく、 総攻撃を仕掛ける。 これに対して、ルーク・スカイウォーカーのもとで修業を行い、超能力を目覚めさせた主人公レイと、その仲間である反乱軍(レジスタンス)が、 必死の反撃をする。

これまで謎だったレイの出生の謎が説かれる。 初代シリーズで帝国軍を率いたパルパティーンが再登場。 また、すでに亡くなった女優キャリー・フィッシャーの生前の未使用映像を使うことで、 レイア姫も重要な役割を果たす。

監督は、エピソード7「フォースの覚醒」で好評を博したJJエイブラムズが復帰した。 映画会社ディズニーによる監督の人選が難航するなかで かなり遅いタイミングで指揮をとることになった。

本作の特徴は、何といってもファン・サービスの精神に満ちていることである。 過去のキャラクターや逸話を総動員させ、 フィナーレを祝うお祭り的な様相を見せる。

ただ、米国の映画批評家のレビューは、高評価を得ることが多いスター・ウォーズにしてはやや厳しい内容になった。 全米のレビューを集計するロッテン・トマトのスコアは56%(2019年12月24日時点)。 これは、シリーズの実写映画のなかで「ファントム・メナス」に次ぐシリーズ2番目の低い水準だ。 独創性の足りなさなどが批判された。 登場人物や話の筋立てが多くなりすぎて、 一つ一つの逸話やキャラクターの掘り下げが、 不十分になってしまったとの指摘が出た。 その一方で、シリーズ全体を祝福する姿勢や、映像美、特撮、音楽などは称賛された。

「一般のファン」からの支持を強い意識した作品だともいえる。
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

(2018年6月)

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番外編(スピンオフ)

※エピソード「4」の10年前という時代設定
【監督】ロン・ハワード
【ロッテン・トマトの得点】70%
【シネマスコア(観客の評価)】A−
【英語の題名】SOLO: A STAR WARS STORY
【世界興行収入】3億9290万ドル
【長さ】2時間15分

番外編(スピンオフ)の映画第2弾。 今回、シリーズ屈指の人気キャラクターであるハン・ソロが主人公。 ソロの若き日を描く。時代設定は、初代スターウォーズの約10年前となる。

ソロを演じるのは、ハリソン・フォードではない。 若手俳優のオールデン・エアエンライク。コーエン兄弟のコメディ映画「ヘイル、シーザー!」などで知られる。

映画では、辺境の惑星でくすぶっていたソロが、宇宙のパイロットになるべく、挑戦を試みる。 シンプルな冒険映画だ。 いかにして相棒チューバッカと出会い、愛機となる「ミレニアム・ファルコン号」を手に入れたかも、描かれる。

ソロはどんなピンチでもユーモアを忘れず、不屈の精神で危機を脱出していく。 冒険を続けるなかで、幼なじみの女性(エミリア・クラーク)や、師匠のような存在となる男(ウディ・ハレルソン)との人間関係も変化していく。 初代シリーズ「帝国の逆襲」などにも登場する黒人戦士のランド・カルリジアンも登場する。若き日のカルリジアンを、ドナルド・グローバーが演じる。 友情と裏切りがテーマのギャング映画でもある。

本作は、巨額な損失を出した。 スターウォーズ映画としては珍しい大赤字である。 映画史上トップ5(当時)に入るといわれる巨額の予算(約300億円)が投じられた。 しかし、興行収入が伸び悩んだ。 4年連続でスターウォーズ映画が公開されており、映画ファンの間で「飽き」が出てきたと指摘された。 赤字の額は、100億円に達したとも言われている。 映画会社ディズニーはこの反省をふまえ、製作のペースを見直すこととなった。

評論家らのレビューはおおむね好意的だった。 テンポの良さやアクション、特撮が称賛された。 ドナルド・グローバーらの演技も高評価を得た。 ただ、「展開がややありきたりだ」との指摘も出た。
スター・ウォーズ/最後のジェダイ

(2017年12月)

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【監督】ライアン・ジョンソン
【ロッテン・トマトの得点】91%
【シネマスコア(観客の評価)】A
【英語の題名】STAR WARS: THE LAST JEDI

銀河の支配を目論む悪の帝国「ファースト・オーダー」と、 それに対抗する私設軍隊「レジスタンス」の死闘が描かれる。 前のエピソードである「フォースの覚醒」のすぐ後の話である。

主人公レイは、隠居していたルーク・スカイウォーカーを師匠とし、ジェダイになるための修行に入る。 一方、ルークの甥(おい)で、かつてルークのもとで修業したカイロ・レンは、 ファースト・オーダーの指揮者に就任。レジスタンスに攻撃を仕掛けてゆく。

「善」のレイと、「悪」のカイロ。 立場の異なる2人の若き超能力者の対面が物語の軸となる。 物理的に同じ場所にいない間も、2人は超能力を通して、様々な会話や対決を重ねる。 そして、お互いを自分の側へ引き寄せようとする。

両軍の壮絶な戦いのなかで、 一つのカギを握るのが、ルーク・スカイウォーカーの存在である。 ジェダイとして戦う道を放棄したルークは、 再び姉レイアのいる戦争の前線に戻ってくるのか――。

監督は、シリーズで初めてライアン・ジョンソンが務めた。 テレビドラマ「ブレイキング・バッド」やSF映画「LOOPER(ルーパー)」を成功に導いて名を挙げた若手監督。

前エピソード「フォースの覚醒」に続いて、 批評家からは高い評価を得た。 これまでのシリーズのレガシーを生かしつつ、 リスクを負ってユニークな物語の展開に挑んだことなどが評価された。 感情のこもったアクション・シーンや、主要な役者の演技、特殊効果も好評だった。 ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルも「シリーズで最高の演技」などと称賛された。

観客の評判もおおむね良く、 シネマスコアの調査では「A」の評価を得た。 ただ、従来からの熱心なファンからは「これまでの理論やルールを逸脱しすぎた」などと怒る声も出た。 ファンの間の賛否両論が大きく分かれた。

初代スター・ウォーズからレイア役を演じてきた女優キャリー・フィッシャーは、 本作の撮影の後、60歳で死去した。 その後に公開となった本作は、 フィッシャーに捧げられた。
ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

(2016年12月)

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番外編(スピンオフ)

※初代スター・ウォーズ(エピソード4)の直前という時代設定
【監督】ギャレス・エドワーズ
【ロッテン・トマトの得点】84%
【シネマスコア(観客の評価)】A
【英語の題名】ROGUE ONE: A STAR WARS STORY

スターウォーズで初めてとなる番外編(スピンオフ)の実写映画。

シリーズの原点となる初代「スターウォーズ」(エピソード4/新たなる希望)の直前に起きた出来事を描く。 銀河の征服を目論む帝国軍の殺りく兵器「デス・スター」を破壊すべく、反乱軍の戦士たちがデス・スターの設計図の奪取を図る。 シリーズでお馴染みのヒーローではなく、名もなき戦士たちの物語である。

主人公は若い女性ジン(フェリシティ・ジョーンズ)。 彼女は、生き延びるためなら何でもしてきた孤独な戦士。その元に、行方不明だった父からのメッセージが届く。 帝国軍に拉致された科学者の父は、「デス・スター」の開発に協力すると見せかけ、ひそかに弱点を仕込んでいた。

惑星を丸ごと粉砕する兵器など完成させてはならない。父の思いに応えるべく、ジンは帝国軍の基地にある設計図を盗み出そうと訴える。 反乱軍の指導者たちは及び腰だが、前線で体を張ってきたならず者たちが立ち上がる。生還する可能性はゼロに近い。が、ここでひるんだら、何のために戦ってきたのか、と。

ギャレス・エドワーズ監督も認めているように、黒沢明監督の「七人の侍」の影響が色濃くうかがえる。

ジンと行動を共にする男たちはいずれもいいキャラクターに仕上がっている。中でも、この宇宙戦争の時代に、棒術で敵に立ち向かう盲目の戦士(ドニー・イェン)と、彼を支える赤い甲冑(かっちゅう)の戦士(チアン・ウェン)の2人は、黒沢映画で描かれた侍たちを彷彿とさせる。

アクションも肉弾戦から銃撃戦、空中戦までいずれも見事な仕上がり。終盤に登場する悪役ダース・ベイダーも圧巻である。

後のルーク・スカイウォーカー、レイア姫、ハン・ソロらの大活躍の足掛かりをつくった無名のヒーローたちの勇姿に胸が打たれれる。

米国のファンの間では、ディズーによるスターウォーズ買収後の映画作品の中で1,2を争う高評価を得ている。

【長さ】2時間14分
スター・ウォーズ/フォースの覚醒

(2015年12月)

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【監督】JJエイブラムス
【ロッテン・トマトの得点】93%
【シネマスコア(観客の評価)】A
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE VII - THE FORCE AWAKENS

10年ぶりの新作。オリジナル3部作の後の時代を描く新しい部作(シークエル・トリロジー)の1作目。 原作者ジョージ・ルーカス抜きで製作された初のスター・ウォーズ映画となった。 (ルーカスは初期段階において創作面のコンサルタントとして参画したのみだった)。 2012年、ルーカスの会社「ルーカス・フィルム」を米ディズニーが買収。 これにより、ルーカスはスター・ウォーズの権利をディズニーに売却していた。

本作の監督は、SF映画と得意とするJJエイブラムズが就いた。 当時まだ40代ながら、すでに「スター・トレック」「ミッション・インポッシブル3」などの監督として高い評価を得ていた。 エイブラムズはかねてからスター・ウォーズの大ファンを公言していた。

時代設定は、オリジナル3部作の30年後になっている。 ルーク・スカイウォーカーらの活躍によって壊滅したはずの帝国軍だが、 その残党が軍事組織「ファースト・オーダー」を結成。 銀河を支配すべく暗躍していた。 最高指揮官はスノーク(アンディ・サーキス)。

一方、帝国軍に反抗する人たちは、 かつての反乱軍の基地を使って、 私設軍隊「レジスタンス」を立ち上げていた。 そのリーダーは、レイア姫である(ただし、もう「姫」でなく「将軍」になっていた)。

本作では、70代となったハリソン・フォードが演じるハン・ソロらかつての主たるキャラクターが再結集している。 そのうえで、主人公のレイほか若者たちが存分に活躍する。

主人公レイは若い女性。幼少期に家族と離散し、惑星ジャクーで廃品回収業者として孤独に暮らしていた。 優しさと大胆さを兼ね備えているキャラクター。メカオタクでもある。

レイに対峙する悪人として登場するのが、カイロ・レン(アダム・ドライバー)だ。 なんとこの悪人は、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)とレイア姫の息子という、驚きの設定になっている。 すなわち、ダース・ベイダーの孫である。

本作は商業的にも、評価の面でも大成功となった。 オリジナル3部作以外のスター・ウォーズ映画では、批評家やファンの間で最も評価が高いと言われる。 批評家のレビューを集計するロッテン・トマトにおいて、「初代スター・ウォーズ」「帝国の逆襲」に次ぐ高得点(93%)を得ている。

娯楽性も物語性も全面的に称賛を浴びた。 役者についても、ハリソンや新ヒロインを演じたデイジー・リドリーが大好評だった。 さらに、悪役アダム・ドライバー、黒人脱走兵フィンを演じたジョン・ボイエガら主要キャストはいずれも高評価だった。 新しい円形ロボット「BB-8」も人気者となった。 「ディズニーがどんなスター・ウォーズをつくるのだろうか・・・」という往年のファンの不安は、見事に払しょくされた。(高鳥孝貴)
スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

(2005年7月)

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【監督】ジョージ・ルーカス
【ロッテン・トマトの得点】80%
【シネマスコア(観客の評価)】A–
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE III - REVENGE OF THE SITH

前作の3年後が舞台となっている。 登場人物や俳優は、前作とほぼ同じだ。 主人公アナキン・スカイウォーカーの心の葛藤(かっとう)が描かれている。 初代スター・ウォーズ3部作へとつながる壮大な序説が、ついに明らかになる。

アナキンは愛するパドメと結婚。パドメは妊娠する。 しかし、アナキンはある夜、パドメが出産の際に死ぬ夢を見る。 それは、自分の母親が死ぬことを予知した夢とそっくりだった。

愛する人を失う恐怖にかられるアナキン。 その弱みにつけこもうとするのが、 銀河共和国の最高議長シディアスだった。 シディアスは、民主国家である銀河共和国のリーダーでありなが、 銀河の独裁者として君臨するという壮大な野望を抱いていた。

シディアスの野望を食い止められるのは、 「善」の守護者であるジェダイたちしかいない。 しかし、ジェダイの中でも優れた力を持つアナキンは、 暗黒面(ダークサイド)へと転落すれば、 妻を死から救うような強大な力を得られるのでは、 と考えるようになる。

映画のラスト20~30分で、初代スター・ウォーズ3部作で抱かれた疑問の謎解きが行われている。 ダース・ベイダー、パルパティーン、ルーク・スカイウォーカーらの誕生秘話がここにある。 オビワン、ヨーダら主要なジェダイたちの雄姿も描かれている。 チューバッカも登場する。

監督はジョージ・ルーカス。 脚本もルーカス。 序説3部作(プリクエル・トリロジー)は、 1作目「ファントム・メナス」と2作目「クローンの攻撃」が、 映画評論家から低い評価を得ていた。 いわば背水の陣で臨んだ3作目。 蓋を分けてみると、本作はプリクエル・トリロジーの中で圧倒的に高い評価を得た。

評価されたのは、 スリリングな展開とドラマ性。 一つの結末へと上手に導いたルーカスの監督としての手腕。 アクションもおおむね好評だった。 従来通り特撮や音楽も高い評価を得た。 演技面では、ユーアン・マクレガーが再び称賛された。 一方、セリフについては引き続き低評価を得た。

特撮も見どころの一つ。VFX(特殊視覚効果)はそれまでのシリーズ最高の2180カット。「溶岩の惑星のCGがすごい」と称賛された。 最も大変だったのがチューバッカの惑星シーンのCGだという。タイなどで撮影した風景を基に、ミニチュアの木の映像をはめ込むなどして背景をつくった。 チューバッカは8人分のスーツで一人一人が違う動作を撮影して1000人分を入れていった。CG作りに12人が1年掛けたが、使われたシーンは5分だけだったという。

本作をもって、ジョージ・ルーカスはスター・ウォーズシリーズの監督業務から退くこととなった。  
スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃

(2002年7月)

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【監督】ジョージ・ルーカス
【ロッテン・トマトの得点】66%
【シネマスコア(観客の評価)】A–
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE II - ATTACK OF THE CLONES

前作に続いてジョージ・ルーカスが再び監督を務めた。 脚本は前作は単独で書いたが、今回は劇作家との共同執筆にした。

前作の10年後の設定になっている。 主人公はアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)。 後にダース・ベイダーとなる人物である。 前作では子供として登場したが、今回は青年になっている。

師匠であるジェダイの騎士クワイ・ガンの死後、アナキンはオビワンのもとでジェダイ騎士へと成長した。 アナキンは、女王を退冠し元老院議員となったパドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)と禁断の恋に落ちる。 アクションもあるが、2人のラブストーリーに大きな焦点が当てられているのが、本作の特徴だ。

本作でアナキンは反抗的な若者として描かれている。 社会の価値観に疑問を持ち、目上の人にあまり敬意を払わない。

銀河共和国では、 ジェダイをやめて悪の道へと進んだドゥークー伯爵が中心となって、 分離独立運動が進められていた。 元女王パドメ・アミダラの暗殺が企てられるなど、 平和が揺らいでいた。

映画の題名である「クローンの攻撃」のクローンとは、 銀河共和国の兵士である。 一部のジェダイが密かに他の惑星に発注し、 軍隊用に大量生産された。

本作の撮影はフィルムでなく、デジタルカメラが使われた。 ジョージ・ルーカス監督を支えたプロデューサーのリック・マッカラムは完成後「フィルムより、はるかに鮮明で、素晴らしい画像になった」と胸を張った。 デジタル撮影になったことで、CGを使った特撮や編集も格段にやりやすくなったという。

映画評論家のレビューの評価は、 スター・ウォーズにしてはイマイチだった。 ロッテン・トマトの集計では、 シリーズの映画の中で前作(エピソード1)の次に低い評価になっている。 シナリオ、セリフの内容、人物像の掘り下げ不足などが批判の大賞になった。
スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス

(1999年7月)

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【監督】ジョージ・ルーカス
【長さ】2時間13分
【ロッテン・トマトの得点】53%
【シネマスコア(観客の評価)】A–
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE I - THE PHANTOM MENACE

前3部作は、ルーカスの全9話の構想の第3-6話にあたる。本作はそれをさかのぼった第1話となる。 この後に、2002年公開の「エピソード2」、2005年公開の「エピソード3」が続き、壮大な物語の始まりが描き出された。

スター・ウォーズの原作者ジョージ・ルーカスが22年ぶりに監督復帰した。 脚本もルーカスが自ら書いた。 最初の3部作が終わった後、SF技術の進化を待って着手したという。

前三部作の敵役だったダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーが新三部作の主人公となる。 どのようにして帝国が生まれたのか、なぜアナキンが悪の道を進んだのかがテーマだ。 ただ、その秘密は本作では明らかにされない。

時代設定は、 初代スターウォーズの32年前になっている。 「銀河共和国」はそれまで1000年にわたって、 銀河の平和を保ってきた。 民主的なルールに基づいて、 銀河系を統治していた。 超人的な力を備えた「ジェダイ」たちの平和維持活動が、 安定した秩序を支えていた。

こうしたなか、 有力な大企業が中心となって「通商連合」という組織が結成される。 いわば巨大な財閥のような存在であり、経済はもとより、政治的な面でも大きな影響力を持つようになった、

銀河共和国が導入した貿易に対する課税(関税)をめぐり、 通商連合は反発する。 平和な小惑星ナブーを取り囲み、 経済封鎖をしてしまった。

事態を打開すべく、 銀河共和国の指導者は、 特使として2人のジェダイを通商連合に派遣する。 オビワンビ(ユアン・マクレガー)とその師匠クワイガン(リーアム・ニーソン)であった。 しかし、これはかえって相手を刺激することになる。

2人は、ナブーのアミダラ女王(ナタリー・ポートマン)を救う。 その後、宇宙船の修理のために、 惑星タトゥイーンに立ち寄る。 そこで、並外れた能力を持つ少年アナキン(ジェイク・ロイド)と出会う。 このときアナキンは奴隷だった。 クワイガンは、アナキンの強いフォースに驚愕する。 そして、他のジェダイ騎士の反対を退け、弟子にする。

本作には、人間関係の葛藤(かっとう)やロマンスのような要素が少ない。 しかし、ハ虫類的なグンガン族とロボット部隊の地上戦や、新たな敵ダース・モールとオビワンの師匠クワイガンの戦い、ジェット機のような飛行体によるポッド・レースなど見せ場はたっぷり。 R2-D2やヨーダら知った顔が出てくるのも懐かしい。あれこれ理屈は考えず、遊園地のように「スター・ウォーズ」の世界を楽しもう。

本作制作にあたって、ルーカス・フィルムは新しい音響システム「ドルビー・デジタル・サラウンドEX」を自ら開発した。 いわゆる「6.1チャンネル」の新方式である。 このシステムは、音響の鋭い移動感や高さまでも表現可能となった。 より濃厚な音場を体験できるようになった。 ポッドレースのシーンでは、観客の周囲をポッドが縦横無尽に駆け抜ける移動音が楽しめる。 ダース・モールの戦いでは、ライトセーバーの重低音と、光刃(こうじん)のスパーク音が強烈。

アカデミー賞では、音響効果編集賞、音響賞、視覚効果賞にノミネートされた。

一方、事前の期待度があまりに高かったこともあって、 映画評論家や長年のファンからは否定的な意見も出た。 米評論家のレビューを集計するロッテン・トマトでは、 シリーズの映画の中で最も低い評価となっている。

批判の対象にされたのは、 ストーリー、キャラクター設定などである。 ルーカスが手掛けた脚本やディレクション(監督業務)について疑問の声が出た。

また、独特のしゃべり方と風貌を持つキャラクター「ジャー・ジャー」も評判が芳しくなく、 米国ですさまじい誹謗中傷を浴びた。 ジャージャーの声を務めた俳優は自殺を考えたこともあったという。

アナキンを演じた子役俳優ジェイク・ロイドの演技を批判する声も出た。 ロイドは学校などでいじめられたという。 彼は早々に俳優を引退した。
スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
※後に「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」という名前がつけられた。

(1983年7月)

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【監督】リチャード・マーカンド
【出演】マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー
【ロッテン・トマトの得点】81%
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE V - THE EMPIRE STRIKES BACK

最初の3部作の完結編となる。 映画評論家の評判はおおむね良好である。 ただ、1作目と2作目と比べると、それほどでもない。 子供向のキャラクターが多く登場することについて、 ファンの間でも賛否が分かれた。

前作「帝国の逆襲」と同様、 シリーズの創始者ジョージ・ルーカスは自分では監督をしないことを決めた。 ルーカスの第一希望は、「インディ・ジョーンズ」を共同で制作し、友人でもあるスティーブン・スピルバーグだった。 しかし、実現しなかった。 次に「エレファント・マン」を大成功させたばかりのデビッド・リンチに依頼したが、 断られた。 最終的に、まだ40代で、 あまり有名ではないリチャード・マーカンドが抜擢された。

【ストーリー】 ルーク・スカイウォーカーが、 銀河皇帝との運命の対決に臨む。

前作の1年後が舞台。ハン・ソロ(フォード)は、残酷非情な怪物ジャバ・ザ・ハットに捕らえられ冷凍にされていた。 ルークやレイア姫たちはソロの救出を図る。 怪物たちのすきを見て、ブーシという賞金かせぎがハン・ソロの冷凍を解く。

ルークはヨーダを訪れ、 ジェダイになるための修行を依頼する。 年老いたヨーダは、 ベッドに横たわりながら、 大事な話を告げる。

反乱同盟軍は、 緑豊かな衛星エンドアを拠点に、 帝国に決死の反攻を仕掛ける。 エンドアの原住民、イウォーク族は同盟軍と手を組んで戦いに参加する。

【見どころの対決:ベイダー対ルーク対パルパティーン】 ベイダーとルークは再び剣を交える。 ベイダーの傍らでは、皇帝パルパティーンが、 不気味な形相で戦いを眺めている。 恐ろしくも悲しい親子対決。 経験を積んだルークは、 前回の対決のときよりもパワーアップしていた。

本作をもって最初のスターウォーズ3部作は終結したが、その後もファンの熱は決して冷めることがなかった。1997年6月には、第1作の公開から20周年を記念し、「スター・ウォーズ」「帝国の逆襲」、そして完結篇となる本作の3部作の特別篇が連続公開された。当時、予算や技術の関係でカットせざるを得なかった場面を加えるとともに、視覚効果や音声も改良された。「ジェダイの復讐」特別篇も、ジャバ・ザ・ハットの宮殿シーンに新たなミュージカルナンバーが加えられるなど、オリジナルより数段パワーアップした。(戸川利郎)
スター・ウォーズ/帝国の逆襲

(1980年6月)

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【監督】アーヴィン・カーシュナー
【ロッテン・トマトの得点】95%
【英語の題名】STAR WARS: EPISODE V - THE EMPIRE STRIKES BACK

シリーズの全作品の中で「最高傑作」と評価する声も多い。 映画史上に残る名作との意見もある。

初代スター・ウォーズが予期せぬ空前のブームを生んだことを受けて、 ジョージ・ルーカスは新しいビジネス手法で続編を製作する道を選ぶ。 それは、ハリウッドの大手スタジオに頼らず、 自ら製作資金を調達するという方法だった。 前作で得た利益に、銀行からの借入金を組み合わせて、 2作目に取り掛かることになった。 資金面や特撮などの分野に集中するため、 ルーカスは監督を別の人に委ねる決断をする。 ルーカスが選んだのは、自らが通った映画学校の教師アービン・カーシュナーであった。 監督として手がけた映画の本数はそれほど多くないが、 後輩を育てるのに熱心な教育者として知られ、ルーカスも慕っていた。 このコンビ結成が、本作の大きな成功へとつながる。

物語は、 前作の3年後が舞台となっている。 帝国軍の要塞デス・スターを破壊したルーク・スカイウォーカーは、 最強のジェダイ騎士と言われたヨーダのもとで修業をする。 力をつけたルークは再びダース・ベイダーと対峙する。

ルークの父親の正体が判明。 ハン・ソロが凍結されるなど、 衝撃の展開となる。 ヨーダ、ランド・カルリジアン、ボバ・フェットなどの人気キャラクターが初めて登場する。

【ネタバレ注意!見どころの対決:ベイダー対ルーク】
シリーズの中で最も感情を揺さぶる対決シーン。 ルーク・スカイウォーカーは、 自分の父親を殺した仇を討つべく、 ダース・ベイダーに挑む。

この間、ベイダーはルークに対して、自分が父親だという衝撃の事実を告げる。 そして、暗黒面(ダーク・サイド)に加わるように誘う。

ルークは過剰な自信が災いし、 片腕を失う。 ライトセーバーごと切り落とされたのだ。

映画史上最も有名なシーンの一つである。 ルークを演じたマーク・ハミルはスタントをほとんど使わなかったという。
スター・ウォーズ
※記念すべき初代作品。後に「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」という名前がつけられた。

(1978年6月)

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【監督】ジョージ・ルーカス
【ロッテン・トマトの得点】93%
【英語の題名】STAR WARS:EPISODE IV - A NEW HOPE

記念すべき初代のスターウォーズ映画。ここから全ての歴史が始まった。 銀河系の彼方で繰り広げられる帝国と反乱軍の戦いを描いた。

当時として最先端のSF(特殊視覚効果)技術をフルに使った。 子供から大人までファンタジーの世界に夢中にさせた。 監督のジョージ・ルーカスは娯楽性をとことん追求した。 それまで見たこともなかったような戦闘シーンや、 個性豊かな怪物や宇宙人などのキャラクターが大勢のファンを生んだ。

本作の大成功によってシリーズ化が決まった。

当初はルーカスの企画に対して、 ハリウッドの映画会社は乗り気ではなかった。 最終的に20世紀フォックスが1万5000円を出してシナリオを完成させる。 さらに製作費として1000万ドルを投じた。 若いルーカスの熱意に負けて、という感じだったようだ。 大物スターを一人も登場しない。 ルーカス本人も、成功する自信はなかったらしい。 親友のシテーブン・スピルバーグと2人で、 どれくらいヒットするかを賭けたときも、 自分のほうが低い数字を出したという。

ルーカスは、前作の青春ドラマ「アメリカン・グラフィティ」(1973年)において、 開発されたばかりのドルビー・サラウンド技術を採用していた。 本作でも全面的に導入し、ドルビーが一気に普及するきっかけを作った。

ジョン・ウィリアムズの作曲も見事。

アカデミー賞を7部門受賞した。 作曲賞、音響賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、視覚効果賞、特別業績賞。 さらに、作品賞にもノミネートされた。

【ストーリー】 銀河は、ダース・ベイダーが率いる帝国軍に支配されていた。 アルデラーン惑星のレイア・オーガナ姫(キャリー・フィッシャー)は、 銀河共和国を帝国軍から救いたいと願っていた。

姫は帝国側に捕らわれたが、 姫のメッセージを持った2体のロボット(「C-3PO」と「R2-D2」)がカプセルで脱出に成功した。

このロボットから姫の危機を知ったのが、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)である。 ルークは自分の父親が帝国軍に殺されたと信じていた。

さらに、宇宙海賊船の船長ハン・ソロ(ハリソン・フォード)らの協力を得て、 姫の救出のために、 冒険旅行に出発。 師匠のオビ・ワンとともに、 反乱同盟軍に協力することを決意する。 帝国軍の要塞デス・スターを破壊しようとする。

【ネタバレ注意!見どころの戦闘シーン1:ヤヴィンの戦い】
反乱同盟軍の秘密基地があるヤヴィン第4衛星が、 デス・スターの攻撃により、消滅の危機にさらされる。 攻撃を阻止すべく、同盟軍の戦闘機部隊がヤヴィンを飛び立つ場面は、 旧3部作で最も印象的なシーンの一つ。
同盟軍の戦闘機の撃墜シーンの一部は、戦闘機模型を逆さにした状態で撮影された。 無重力状態での爆発を表現するためだ。

【ネタバレ注意!見どころの戦闘シーン2:ダース・ベイダー対オビ・ワン】
数々のライトセーバー対決のうち、最もシンプルな一戦。 ルークやレイア姫、ハン・ソロとともに、 デス・スターから逃げようとするオビワンがベイダーと剣を交える。 最も重要な対決の一つといえる。
スクリーンに登場した最初のライトセーバー対決である。 以降の作品で見られるような火花が飛び散る華々しさはない。 それでもこの短い決闘シーンには、 その後のすべての対決に通じる荘厳さの原点がある。 早い段階の脚本では、オビワンはベイダーに殺される予定ではなかったという。(前川原悠子)

スターウォーズとは

映画監督ジョージ・ルーカスが脚本・監督を手掛けた1977年のオリジナルSF映画「スター・ウォーズ」を起点とするシリーズ。 長年、人々の心をとらえ続けてきた。 ビデオ、小説、グッズ・商品をすべてあわせると、一大産業になっている。